第十二回(2015年1月9日)

S じゃあ、冬の鈴木まつりについて!
T 知らない人のために、説明しますね。80年代に、あの、鈴木さんが作った『トロイアの女』というギリシア悲劇の、ま、当時白石加代子が出演した。あれを、もう30年だかぶりに(補:正確には40年ぶり、初演は1974年。)再演して、ま、基本的にはほとんど同じ演出、中身はおんなじ。ま、ちょっとだけ、あの、いじったけど。で、それを、あの、こないだの夏に利賀でやったのを吉祥寺でやったのと、同じくこないだの夏に利賀で初演をした『からたち日記由来』。あ、この三人(稲葉、坂田、寺尾)はこないだ一緒に利賀に行きまして、どちらも見てきたわけですが。ま、トロイアも、もちろん良かったけど、もう一本のからたち日記、これが素晴らしくて、
W からたちの方が良かった。
S からたちね!てか、利賀版ヤバかった!んですよ、ほんとに。すごかったの!吉祥寺版も悪くなかったけどね。
T まあ、どういう話かと言うと、からたち日記という、あのー、演歌(補:島倉千代子のからたち日記)がありまして、その演歌の由来を、講談師が、しゃべるという、そういう枠構造で、で、その戯曲を、あの、昔チンドン屋だった、あの、頭の狂った、老婆というか、女性があの、家族と一緒になって、こう、しゃべってるという、そういう、ま、鈴木さんのいつもの枠構造だけども。ただ、この戯曲がよく分からないのは、誰が書いたのか分かんない(笑)。一応作者の名前はあるんだけど(補:鹿沢信夫)、それが何者なのか分からないから、もしかしたら鈴木さん本人が書いたんじゃないかっていう、その、疑惑も生まれるわけですが(笑)。
S もうね、八割がた、そうなんだと思うんだよね。
T だから、二重、三重、四重、五重の枠構造がある。で、それが、主演の女優の、内藤千恵子さんっていう、元々山の手事情社にいた人だけど、その人が、もう、素晴らしくてね。もう、花開いた感じ。
W そうね(笑)。千恵子さんが素晴らしかった。
S 素晴らしかった。
T 元々山の手事情社の役者っていうのは、少し軽みがあるというのかな、
S 小芝居が巧い!
T うーん、まあ、小芝居というか
S いや、小芝居って、めちゃくちゃ大事なんだよ!?
T でまあ、それが、SPACへ行き、SCOTへ行き、鈴木さんにビシバシやられて、こう、メソッドをやっていって、しばらく、こう何というか苦しんでいた、印象があるんだけど、そのメソッド的な身体と、山の手的な軽みと、これが、見事に融合してね
W うん。
T ああ、一歩新しいところへ行ったなって。で、今回トロイアでヘカベをやってた斎藤真紀さんもたいへんよかった。もちろん、ベテランが周りを固めていて。だから鈴木さんの芝居は、毎回見る度に、集団をすごく考えてるなっていう気がする。今回はこいつをここに配置してたたいて、今回はこいつはわきに置いて、とか、だから、その公演一回だけじゃなくて、長い目で見て、どう集団を育てていくかってことに、すごく自覚的にやってる。それが、今回と、夏の利賀で改めて見えた。

S 70年代のアンダーグラウンドの感じから行くと、鈴木忠志って、全然キャッチされない位置でした?それともあの人はこうみたいなイメージが?
Mo いや、詳しくは分からないけど、『トロイアの女』は分かる。
S そうなんだ!?
Mo やっぱり白石加代子さんが。
S 岩波で
Mo うん。鈴木忠志さんというよりは、白石加代子さんっていうのが、やっぱり、女神的なアイコンだった。
W ああ。
S へええ。
Mo ま、80年代になってからかな。
W 岩波でやったのっていつだっけ?トロイアって。
Mo 70年代ですね。70年代後半。映画でしょ?
W じゃなくて、岩波ホールでやった
T (鈴木さんのトロイアは)岩波ホールが初演なんです。
Mo あー、そっか、そっか。まず、映画でやったのが70年代。
S 『バッコスの信女』?
Mo いや、『トロイアの女』が、当時日本で、あー、何だったっけ、あのギリシアの映画監督。
S え?そうなの?
Mo 岩波ホールで。映画としてやって、それでちょっと注目浴びたんです。
T 初めて知りました。
Mo 『トロイアの女』っていう映画があって。
T それを受けて鈴木さんが?
Mo 多分、そうなんじゃないかと、
T 可能性もあると。
Mo それが、クラシックにやればやるほど、実は今の時代にリンクしてるっていう。めちゃくちゃクラシックなギリシア悲劇を、映画に撮ったんです。それが一部ではすごい、私見に行ったけど、それを受けて、ほんとクラシックなギリシア悲劇だから、最後に「世界中のすべての抵抗をする人に捧ぐ」って字幕が出て、リンクさせるって映画
S へええええ!
Mo だから、多分それから白石加代子さんへってなったんじゃないかなあって。だって、それまで『トロイアの女』って、日本じゃほとんど知られてなかったんじゃないかな・・・。
T 確かにね、地味っちゃ、地味。
S 映画、日本での公開は77年(補:ただし製作は71年)のようですね。
T 監督って、誰?
S ちょっと待っててね。
W 映画?
Mo 映画です。出演者がすごくてバネッサ・レッドグレーブとか
T 餅田さん、当時いくつ?
Mo 中学か、高校だったかな?
S 製作が、エニス・ノーラ?監督がマイケル・カコヤニス?
Mo そうそう、カコヤニス!
W カコヤニス。
Mo ギリシアの有名な映画監督。出演も名女優が、女優4人の競演っていうのが
S ふーん。
Mo とんでもない名女優ですよ。あー、キャサリン・ヘプバーンとか。
S おお!
T キャサリン・ヘプバーン!
S キャサリン・ヘプバーンが、ヘカベ!?
T ヘカベ!?キャサリン・ヘプバーンが主演ですか?
Mo うん。
S 重いな・・・いや、美し過ぎないか!?
Mo バネッサ・レッドグレーブ、ジュヌビエーブ・ビヨルド、あと、イレーネ・パパス。
W へええ。
T よく分からない・・・。
S イレーネ・パパスは分かるけど・・・。
Mo バネッサ・レッドグレーブは当時で言えば、バリバリ左翼の女優。
S ええっ!?そうなんだ?
Mo めっちゃくちゃ左翼の女優。それを、もう、抵抗に負ける女役で出さしたりとか。
S そうなんだ。
Mo だから、芝居外も面白い。ほんとに名女優の競演で、女優達もけっこう政治的で。すごい面白い映画。

S どうですか?若人よ?
M(あ) あー、やっぱり、高校演劇とかやってて、ずっともやもやしたものを抱えてたんですけど、それは、なんか、鈴木さんの舞台を見て考えるようになったんですけど、物語が、なんか、演劇によって消費されるだけのカタルシスになってるっていうのが、ずっともやもやしていて、それは、解体社とかに行って気付いたり、鈴木さんの舞台見て気付いたりしたんですけど、
S (子どもが泣きだしたので)大丈夫、大丈夫、お母さんいるよ。
M(あ) (笑)なんか、それへの抵抗なのかなって思ったりしたんですけど
S 大丈夫、大丈夫。ごめん、ちょっとあっち行くね。
M(あ) あれ(トロイアの女)を悲劇として消費するんじゃなくて、それを外からっていう視点があって、はい。
(子ども更に大きな声で泣く)
一同 (笑)
S 私、やっぱり、まだどこか産後だからさ、子(アステュアナクス)殺しけっこう泣けちゃってさ。
一同 ああ。
S やっぱ、産む前とかは、別に、ふーんって思ってたんだけど、もう、うわってなっちゃってさ。だから最後、こうしてさ(補:エンディングで子供に見立てた人形をギリシア兵がぶら下げながら入って来る)、ポップソングの中で終わっていって、ばかばかしくてさ。泣くまんま終わらなくて良かった。
W ああ。やっぱ、すごい、視点が冷めてるよね。
S そうそう、そうですよね。
W なんか、こう、すごく、一個の意見を言ったら、絶対反対の意見も見せて、まあ、どっちに加担するわけでもなく、ま、世の中こうゆうもんですよねっていう、こういう意見と、こういう意見が対立してますよねっていう、対立構造を、バーッと、まあ、ほぼ丸投げするような
S (笑)
W 丸投げっていうか、そのまんま、んー、対立してるのが世の中だみたいな、形で、出す演出の方が多いかな。
S 確かに。子殺しの後さ、あの、(アステュアナクスを殺した)兵士たちが相撲を取るのがさ、地味にかなり面白くって(笑)
M(あ) はい。
S だから、泣いてたのに、今めちゃめちゃ面白いのに、えええっ!?みたいなのが、やっぱ、すごく巧いなあって。
W あの兵士たちもさ
S 竹森さんがすごい面白かった(笑)
W そう、ギリシア兵もさ、こう、怖いんだけど、ちょっとコミカルなところがあるかもしれず(笑)
S コミカルなところがある(笑)
W ちょっとカワイイところがある。そう、その辺が、まあ、巧いなと、いつも見てる。

W さっき、バッコスの信女で思い出したけど、ロマン・ポランスキーの
I はいはい、『毛皮のビーナス』。
W あれ、誰か見た人いる?
I はい、見ました。
W あれ、僕、すごい好きで。
I 面白かった。
Mo 面白かった。
I うん、うん。
W 『毛皮のビーナス』の舞台化をしようとする、演出家、のところに、ま、オーディションやった直後で、マチュー・アマルリックっていうフランスの俳優さんがやってるんだけど、も、なんか、オーディションやったけど、全然良いのがみつかんなくて、「バカ女しか集まんなかったよ」とか言ってたところに、なんか、すごい遅れて、入ってきた、その、あー、女優さんの名前忘れた、ポランスキーの今の
I 奥さん。
S 今の奥さん(笑)
I エマニュエル・セニエ。
W あ、エマニュエル・セニエ。その、ずごいケバい格好のオバちゃんが入って来て、もう、教養があるのかどうかも分からない。演劇とか芝居をやってたことがあるのか、よく分からないような、こう、オバちゃんが入って来て。あの、「遅れて来ちゃったけど、オーディション受けさせろ」っていう話で。それでこう、その、演出家の書いた、脚色した、その『毛皮のビーナス』をやってくんだけど。その女優は、演じると、すごい良い
I うんうん。
S (笑)
W で、その『毛皮のビーナス』の世界に入りこんでいって、だんだん、その、演出家が、その女優に、だんだん奴隷化されていくっていう(笑)
T という映画?
W という映画。ま、その構造だけでもけっこう面白いんだけど、一個テキストを追加で、別の戯曲が入ってるんだけど
I そうそう。
W それが『バッコスの信女』なのね。
S ふーーん。
T ?
W でね、ま、いろいろ、符合しているところもあるんだけど、あの、一番やっぱすごかったのが、ポランスキーが、あの、最初の奥さんを
S うんうん。
I うんうん。
W 殺されちゃってるんだよね。
S シャロン・テートね。
W シャロン・テートっていう。ま、それと絡ませる形で、
T ほお。
W この戯曲を出してきたっていう(笑)
S うええええ。
W しかもそれを今の奥さんに演じさせるっていう。
I うん。
Mo うーん。
T もう、なんかさあ・・・。
W ちょっと、こう、かなりヤバイ作品だった(笑)
一同 (笑)
W あんまり話題になってないですよね。
I なってない。ま、地味、なんだよね。まずね、二人しか出てこないんだよ。
S ええっ!?
Mo ああ。
W そうそう。
I その、だから、劇場の中でオーディションやるっていうそこだけなの。
W ほんとに、密室劇。
I 密室劇。で、ポランスキーって最近そういう映画ばっか撮ってるんだよね。ここ数作ね
W 『大人のケンカ』
I そうそう、『大人のケンカ』とか。あれも元々
W 戯曲
I 舞台の戯曲なんだよね。
S ふーーん。
W オフブロードウェイの。
I そうそう、そういうミニマルなキャスティングで、やってるので、
W そうそう。うまい役者だけ集めて。
I そう。ついに二人になってしまった。
S (笑)

S 聖地巡礼効果みたいなのも気になりましたかね。あの、背景が、元になる場所がある背景だったりする。
T 東京都豊島区を舞台にしたアニメがあるらしいっすよ。
S どういうこと!?
W 題名はなんて言うの?
T 『冴えない彼女の育てかた』(さえないヒロインのそだてかた)!
W ああ。タイトルだけ聞いたことある。あれ豊島区なの?
T なんか、すごい、豊島区の、っていうツイートを今日見た。
W (笑)でも、俺、中学生のときに、あの、押井守のパトレイバーの
S ああ!
W 映画版の聖地巡礼はこっそりやってた。
S カワイイ(爆笑)!
W 2とかだと、こう、日本橋とか
S ですよね!
W 首都高とか、葛西臨海公園とか
I (笑)
W 当時、ムックとかがあって、それをリュックに入れて。
S カワイイ!カワイイ!
I ああ、はいはい。
W 今思うと聖地巡礼だったと思うよ。
S (爆笑)
O 聖地巡礼っていうことで言うと、なんかあのIngressって知ってますか?
I あー、はいはい。
S あー。
W はいはい。
O なんか、岩手の行政の人たちが、その、街おこしのために、Ingressの、なんかこう、促進なんとか会(補:岩手県庁Ingress活用研究会)みたいなのを立ち上げて、で、その、岩手の県内で、ま、Ingressを使ったイベントを行おうという、行政主導の試みが最近あったらしくって、なんか、ちょっと気になって。
T ??アニメ?
W いや、
I ゲーム。
W ネットで、グーグル?
O なんか、グーグルの中の
W 人が作ってる。
O チームが作ってる。
W (笑)
S あれ、仕組みが良く分からない。
W 俺もちゃんとは知らない。漠然としか分ってなくて。
S 一時期「宗谷岬が!」(補:正確には襟裳岬)とか騒がれてて、「何だこれ?」って思ってた。
O 襟裳岬?
S あ、襟裳岬?そうそう、「襟裳岬が!」って、大騒ぎになってたよ。
O なんか、設定があって、なんか、チームが二つぐらいいて、争ってる。陣取りゲームみたいな。で、その、実際スマートフォンでやるんですけど、あのー、その、なんていうんですか、実際、の場所?を登録できるんです。申請して。
W うん。
O で、その周辺に、ほや~んと、エネルギーの塊みたいなのが出て、それを取っていくみたいな。
S そういう仕組みなんだ?
W なんか、場所を指定されるんだよね。
O そうですね。
S 実際行かなきゃいけないんだよね?
O そうですね。実際に足を運んで。
W 俺、こないだの、12月の慶應のシンポジウム(補:2014年12月13日のシンポジウム)のとき、桜田通り(補:国道一号線)をチャリンコで通ってたら、なんか、どうやら桜田通りにIngressが指定されてたらしくて、
I あった、あった。
S (笑)
W ひたすら、なんか、こう、スマホを持って。
S (爆笑)
I ああ。
W 集団で、
I 動いてたよね。
W 動いてる人が、桜田通りにいっぱいいて(笑)
S (笑)
W これ、Ingressだな、戦ってるんだなって思って。
T 戦ってる(笑)
Mo 戦う(笑)
S なんかね、襟裳岬を取らないと、なんかいけなくて、でも誰も取れなくて、ダメだと思ってたら、誰かが取った!ってのは聞いたよ。
W なるほどね(笑)
O 僕も話しか聞いてなくて。どなたか実際にやられた方?
S 陣地の図しか見たことない。
W なんとなく話聞いてるだけ。
I 噂話しか聞いたことない。出会い系って・・・。
一同 ああ。
S 出会い系(笑)
I なんか、こう、やってて、会って「あっ・・・」ってなって、って。
W ああ。
S まあ、それだけ人数いればね。その場で会って、「あ、あなたもですか!」ってなるよね。
W 実際、そういうので、お見合いとか、街コンとかやらせそうな行政とかあるだろうしね。
S なるほど。
W 昔、笑ったのが、あの、岡山県の犬島で、あれ、犬島って岡山だっけ?(補:岡山)
I・S どっちだろう・・・。
W 確か犬島は岡山なんだけど、行政がやってて、犬島で、あの、鬼ごっこをする、街コンみたいなのをやってて
S なぜ犬島(爆笑)
W そう、なんで犬島。で、前半、あ、鬼ごっこじゃない、ドロケーだ、ま、それをやって、後半はバーベキューみたいな。
一同 (笑)

Mo あれ見た人います?『メビウス』って映画。
S ?
Mo いないか。いたら聞きたかったんだけど・・・。
S どんなのですか?
Mo 韓国映画で。
W ああ。
Mo セリフがいっさいなくて。
S ああ!
Mo お母さんが息子の男性器を切り取っちゃってって映画。
W ああ!あれか!
Mo キム・ギドク。
I キム・ギドクか。
W キム・ギドクっぽい。
S キム・ギドクっぽい。
一同 (笑)
Mo セリフがいっさいないっていう。ただそれが、怖いっていうかホラーっぽいっていう人もいれば、コメディーだ、笑ったっていう人もいて。とらえようがないんだけど。
S セリフがないとそうなるんだ。
W なんか、マジなのか何なのか分からない映画を撮る人だよね。
I ああ。
S なるほど。
Mo 『嘆きのピエタ』はすごい良かったけど。
一同 ああ。
M(あ) 見ました。
Mo どうでしたか?
M(あ) ま、でも、正に、ずっと、そうですよね、笑っても、構わないっていうか。なんか、真面目に、なんか、やってる、できてる作品と、その後にキム・ギドクが言ってる内容が全然違うのが、それが面白くて、不思議な人だなって。
一同 (笑)
W そうなんだ。
S 私、昔、『魚と寝る女』は見たことある。
一同 ああ。
S あれ、すごい、映像がとにかくキレイで、ビックリした。
Mo ギドクはみんなキレイだよね。
W なんか、韓国映画って、こう、すごい怖いお母さんが出てくる映画が多い。
一同 (笑)
S 確かに(笑)
W あの、なんていうかな、ミソジニー、とは違うんだけど、何だろう、あの、母親に対する、恐怖感?みたいなの。
S あれ、確かに不思議かも。
W 構造的に、なんかあるのか。
S どうして、あの、イメージがよく出てくるのか。
Mo 母子癒着がすごい強い。
W まあ、それもあるよね。
一同 ふーん。
Mo だから、日本で、よく勘違いされるのが、『母なる証明』っていう映画があるんだけど、息子とお母さんが一緒の布団で寝るシーンがあるんですよ。
S ほお。
Mo で、あれ、すごい、異常だっていう人多いんだけど、けっこう、韓国では普通なんだよね。
T へええ。
S そうなんだ。
Mo そう取んないと、あの映画、リーディング間違えちゃう。
T ふーーん。
Mo だから、『嘆きのピエタ』も、すごい、母子癒着だなって。
一同 ああ。
Mo ま、ある意味ね、それを利用する映画だなって。それは実際に韓国人と接しても感じる。母親との癒着というか。
S 息子も、娘も、母親が?
Mo そう、お母さん大好き。なのが、当たり前っていう。そこに恥ずかしさはない。僕、お母さん大好きですって、息子が年取ってから言うのも、全然おかしくない。
W ああ、なるほどね。
一同 ああ。
Mo 母と一緒にいるのが恥ずかしいとか、そういうのはない。
W なんか、世間的にも、日本だとマザコンとか言われちゃうようなのが
Mo 親孝行って言われる。
W って言われる。
S ふーーーん。